2012年11月12日
板金豆知識 曲げ加工限界の形状について 金型干渉編
板金の曲げ加工には、金型が必要になります。
形状によっては、干渉が起きてしまうことがあり、簡単に見えても難加工になってしまう場合があります。
今回は、そんなところで発生してしまう曲げの限界加工と簡単な解決方法についてです。
曲げ加工は、写真のように、
上の型(ヤゲン)と下の型(ダイ)
に金属の板を挟んで加工していきます。
ですので、形状によっては、金型に干渉してしまい加工ができない形状があります。
簡単な例ですと下の写真のような形状です。
右の形状ですと曲げられますが、左のような形状ですと、
上の型が16.6㎜を曲げる際に先端の5㎜の部分が干渉してしまいます。
実際は、写真のような曲げ幅ですと曲げる事は可能なのですが、
これの曲げ幅が長くなると加工が厳しくなってきます。
曲げるには、金型を削ったり、場合によっては特殊型を製作しなければいけないからです。
この場合は、もちろんコストはあがります。
簡単な解決方法の提案
曲げることが可能なのか?普通の型で曲げられるのか?等を
イチイチ加工先に確認するのは、設計者、加工メーカーともに時間がかかります。
ですので、下のような簡単な解決方法を提案します。
①ヤゲンの形状シートの入手
写真のようなプラでできたヤゲンのシートが売られています。(アマダ製)
紙などのモック等がある場合は、これで実際に干渉がないのかの確認ができます。
②リターンベンドの限界グラフ
こちらもヤゲン、ダイ共に金型別に限界グラフをアマダさんの金型のページで入手可能です。
アナログですが・・・
この2つがアナログですが、曲げの加工の限界を知る簡単な方法だと思います。
この2つの方法でだいたいの形状のあたりを付けておいて、加工先に問い合わせると打ち合わせも早く進むと思います。
曲げ金型の紹介も少しづつしていきたいと思います。
他、曲げの限界加工についての記事は
Skype、Zoom、hang out Meet 、各種対応できますので、
お問い合わせの際に、「オンライン打ち合わせ希望」と書いて送ってください。
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