2014年12月4日

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ロボティクスを活用した天秤型タンジブルデバイス「すごい天秤」の開発に協力しました


 SUGOI TENBIN

 

ネクスト様、不動産・住宅情報サイト「HOME’S」の

「すごい天秤」の製作に協力しました

面白法人カヤックさん

karakuri productsさん

FabLab Shibuyaさん

とのコラボレーションになります

すごい天秤 ティザーサイト

 

 

 

 

 

 

Photo by Reo Matsumura

 

海内工業は、金属加工全般、天秤本体の機構設計補助などを協力させていただきました。

 

天秤で不動産の検索というとよくわからないと思うのですが

左のお皿に予算、右のお皿に物件条件を載せると

それ対して検索が始まるという仕組みになっています。

 

これは、載せる分銅にRFIDのタグが埋め込まれており、

お皿の方がアンテナセンサになっています。

条件を検知して、HOME’Sさんの物件情報を検索開始。

検索の際は、ソレノイドがリズムカルに動いたり、物件数表示の

ニキシー管がスロットルしたり、細かい部分もこだわっています。

検索結果が出ると天秤が吊り合うと共に古地図風に

デザインされたGoogleマップに物件情報が表示されます。

 

 

タンジブルなUI

タンジブルという一見聞きなれない用語ですが、形のない情報を直接触れることが

できるようにした、より実体感のあるインタフェースということみたいです。

タンジブルユーザーインターフェース wiki

 

 

 

 

 

 

 

 

SUGOI TENBIN 金属加工

 

加工に関して

今回加工した材料は、アルミ(A5052P),真鍮(C2801P),処理鋼板(SECC)になります。

 

 

 

 

 

 

SUGOI TENBIN 動力

 

動力

動力の部分は、剛性も必要かつ軽量化ということで、アルミの3㍉が使用されています。

ステッピングモータが動く部分や

傾き角度を検知するセンサの取り付くパーツなど機構の部品を製作しました。

 

上部の天秤に目が行きがちですが、天秤の動きは、下の機構で全て制御されています。

アルミは、板厚が厚くなると割れが発生しやすくなったり、

寸法のバラつきが大きくなるので曲げの加工は難易度が高くなります。

しっかりと動くというところで、精度の要求される部品を

製作することができたのではと思います。

 

 

 

 

 

SUGOI TENBIN AL CU

 

天秤本体

天秤本体は、デザイン性を優先するために、アルミ5.0㍉、真鍮2.0㍉を使用しています

あまり板金加工では好まれない材料と板厚ですね

デザイナーさんとのやりとりの中での製作だったのですが、

一番苦労したのは、元データが Illustrator でできていたことでした

aiデータは、dxfデータに変換ができるのですが、

ほぼ全ての線がスプラインになってしまいます

また、穴の大きさも0.01の単位で数値がおかしくなります

スプラインのままですと、CAMの方で読み込みエラーが発生することも多いです

また、今回は下の動力とのリンクの構造になっていることや

ギヤやソレノイドの動く部分があったため、数値のバラつきは

極力起きないようにしなければならない状況でした。

穴位置は、原点を決めて全て位置を定義し、

アウトラインは、トレースして近似の円弧で描いてデータの修正を行いました。

 

 

 

 

 

 

 

A5052P_5.0mm_未仕上げ

 

加工に関しては、5.0㍉の厚板になりますと、穴の寸法精度がかなりバラつきます。

レーザーカットの際に、下の面の穴がおおよそ0.1~0.15ほど小さくなります。

ですので穴の寸法が必要な部分は、あとから追加工をしています。

*写真は未仕上げのものになります

 

 

 

 

 

真鍮丸棒曲げ

 

またスチームパンクのデザインのために、真鍮の丸棒を曲げています。

通常に曲げると割れてしまうため、これも一工夫いる加工でした。

 

アルミにかぎらず厚板は、レーザーカットでの加工は、

テーパーの発生があったりしますのでマシニングなどの機械加工が

通常になるのではと思います。

ただ機械加工の方が価格はあがってしまいます。

大事なことは、必要な精度と価格のバランスかと感じます。

 

 

 

YouTube Preview Image

 

 

 

精度の良い 精密板金加工は、今回のような制御との相性は悪くないと考えています。

またレーザー加工での形状の自由度なども有用性があると感じています。

海内工業の技術開発部では、このような案件にも柔軟に対応しております。

何かあれば気軽にお声掛け下さい。

 

 

 

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