2020年5月20日
チタンの板金加工について
問い合わせをいただく中で、チタンの板金加工に関しての問い合わせは少なくありません。
海内工業で、板金加工の加工実績のあるチタンは、
・純チタン(TP270,TP340)
・βチタン合金(Ti 15-3-3-3)
・α+βチタン合金(Ti-6Al-4V)→64合金
になります。
それぞれ、用途や必要な機能によって、チタンの種類の選択が変わってきます。
また、チタンの種類によって、板金加工のできる範囲も変わってきます。
切断加工
切断に関しては、海内工業では、レーザーカットで加工しています。
要望が無い場合は、基本的には、アシストガスは、窒素でカットしています。
窒化NGの場合は、アルゴンでの加工をしています。
厚みに関しては、純チタンは、0.3~3.0mmまで加工実績があります。
チタン合金は、お問い合わせください。
曲げ加工
・純チタン(TP270,TP340) 曲げ加工実績アリ
医療用の純チタン ASTM F67-13 も実績があります。
チタンの中でも加工がしやすい材料です。
TP340になってくると、ロール目を気にしていった方が良いかと感じています。
海内工業に依頼のある純チタンでの板金加工の案件は、医療部品が多いです。
生体反応が良い材料になりますので、インプラントに使われたり、その周辺の部品に使われたりといった形が多いです。
中には、複雑に曲げる加工の物もあります。
上の画像は、TP270の1.0mm と 1.5mm になります。
ストラタシス・ジャパンさんのロボットの製作の際のパーツになります。
・βチタン合金(Ti 15-3-3-3) 曲げ加工実績アリだが、異方性が強いので、ロール目に注意が必要
タチコマを1/2サイズで製作するというプロジェクトの元になったダニエルプロジェクト
こちらの脚の部品にβチタンをたくさん使っております。上の画像が部品になります。
角度曲げやR曲げの部品も加工実績があります。
あまり板金加工ができることも知られていないチタン材料ですが、ご興味があれば、お問い合わせください。
材料は、かなり高いです。
・α+βチタン合金(Ti-6Al-4V)→64合金 曲げ加工実績アリだが、曲げR、曲げ角度ともに、かなりの条件付き。
医療機器関連では、64合金の案件が数件あります。
曲げ加工の要望もありますが、かなり難易度が高いです。
また、その64合金の中でも、エリー材(Extra Low Interstitial Elements)と呼ばれる材料は、
ありえない価格の材料です。βチタン合金も高いのですが、比較にならないぐらい高いです。
ご指定の場合は、材料費のみ先行でお支払いいただいたり、ご支給いただいたりしております。
お問い合わせは、こちらから
Skype、Zoom、hang out Meet 、各種対応していますので、お問い合わせの際に、
「オンライン打ち合わせ希望」と書いて送ってください。
精密板金の設計などにお悩みの方は、下記の記事を参考にしていただけると幸いです。
さらに詳しく知りたい方へ