2013年3月7日

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板金設計のための精密板金豆知識 曲げの限界加工 金型の溝幅について


曲げ加工

 

ベンダー加工では、上の写真のように

上のヤゲンと下のダイで板を挟み加工していきます。

加工の可否というのは、板厚、形状等によってきます。

限界加工については、様々な条件がありますが、

今回は、ダイの溝の幅と板厚の関係についてみてみます。

 

 

 

 

 

下のヤゲン 1V型

 

ダイとは下の金型になります。

こちらは、上の写真でもわかりますように、溝があります。

この溝を使って曲げの加工をしていきます。

加工する板の板厚によって使用するダイの幅が違ってきます。

 

 

 

 

DSCN0014

 

ダイは、一般的に〇V(〇に数字が入る)という形で呼ばれます。

表記の数字が溝の幅になります。

写真のものは、12V 溝の幅は12㎜になります。

 

ダイの寸法や形状は、以前金型干渉編に書いたリターンベンドグラフを参考にすると良いと思います!

 

 

 

DSCN0015

 

板厚に対する溝幅の選択基準

 

板厚(t)に対する海内工業での標準的に選択する溝幅は

 

5 × t = 標準のダイ溝幅

としています。

 

例)板厚1.6㎜を曲げる際の溝幅は、5×1.6=8 8㎜の幅

8Vのダイを使用するのが標準となります。

 

 

 

また、板厚とダイの限界溝幅の関係ですが、

 

4 × t = 限界のダイ溝幅(90°曲げの加工の際)

としています。

 

例)板厚1.6㎜ 4×1.6=6.4

6Vでは、板厚とダイの関係から曲がりません。

 

 

 

 

DSCN0017

 

ダイの溝幅ですが、上の標準ダイ溝幅よりも狭いもので加工すると反りの発生と

ダイによるワークへの曲げキズが深くなってきますので注意が必要になります。

 

次回は、この溝幅からわかる曲げ高さの限界についてです。

 

 

 

 

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