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板金設計のための精密板金豆知識 曲げ加工限界 曲げと穴位置の関係編
曲げと穴位置の限界加工の関係です。
組立て時に、シャフトが通らない、ネジが固くて入らないという時はありませんか?
それは、曲げ加工の際に、曲げ部と穴の距離が近いと、穴が変形してしまうからです。
もちろん加工の際に修正はしていますが、、、これも大変な作業になります。
なぜ変形するのか?
それは、曲げ加工が、圧縮の力と引張りの力が1枚の板の裏表に同居した塑性変形だからです。
この縮みと引っ張りがイタズラします。
曲げモーメント
で検索すると詳しく出てくると思います。
変形
穴が曲げの位置に近いと、板の外側は、引っ張られてダレてしまい、内側は、圧縮されてしまいます。
曲げ位置と穴の距離関係
この穴位置と曲げの位置の限界加工の関係ですが、
f(穴の端から曲げの内側の距離)
=板厚×1.5+r(曲げの内R)
という式で変形しない距離の位置関係が、求められます。
あくまで参考値ですので、タップや公差の入った穴であれば、
安全を見て+1.0㎜した方が良いと思います。
また、以前書いた
ダレ側とカエリ側
というところも関係しますので、
表面がカエリ側になりますとダレやすくなりますので、注意が必要です。
どうしても内側に穴必要な場合は
どうしても、この位置よりも内側に穴が欲しい場合は、
写真のような角穴を開けて逃げをつくりましょう。
他にも、変形せずに曲げる方法があるのですが、この方法が一番コストがかかりません。
少しの工夫で加工コストが変わってきますし、組立て時に、
シャフトが通らない、タップが固いなどの障害も減ると思います。
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