2013年1月8日

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板金設計のための精密板金豆知識 ステンレスのサビについて


 

 

シンクなどに缶ジュースを置きっぱなしにしていると

上の写真のように錆びてしまうことがあります。

シンクは、ステンレスなのに、錆びます。

そう、ステンレスは錆びるのです。

参考:ステンレスキッチンのサビに注意! 国民生活センター資料

 

 

 

 

 

もらいサビ

 

 

 

ステンレスは、サビないと思われがちですが、サビにくいだけでサビます。

それは、SUS304や耐食性に優れたSUS316でも例外ではありません。

表面に鉄などの異金属を付着したままにし、そこに湿気などが加わると

異種金属が腐食をおこし、サビが発生します。

いわゆる 「もらいサビ」 というのは、このことです。

(SPCCとSUS304の溶接の組み合わせは多くありません。実験用に溶接しました。)

 

 

 

 

 

粒界腐食(りゅうかいふしょく)

 

 

また、溶接部分も注意が必要です。

溶接の熱により、金属の組成が変化してしまうために、

溶接部分から腐食が始まる恐れがあります。

これをステンレスの 「粒界腐食」 と言います。

 

 

 

 

 

異種金属のアッセンブリ

 

 

少なくなってきたとはゆえ、異種金属のアッセンブリがあるときは、特に注意しましょう。

板の状態で表面に鍍金のされているSECC(処理鋼板)も端面には、

鍍金処理されていないので端面から腐食が始まります。

フィルムが残っていたり、その中に小さな異物が入っているとそこからサビが始まる恐れもあります。

 

 

 

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